口腔周囲筋肉トレーニング
- 歯並びが悪い
- テレビを見たり、本を読んだりしている時、いつも口が開いている。
- ラーメンやうどん、お蕎麦などの麺類がすすれない。
- 食べ物をまるかじりしたり、食いちぎったりすることができない。
- 歯科検診で、不正咬合と指摘された。
- 風船を膨らませることが出来ない
- 活舌が悪い
- 上顎に舌が届かない
- 食事の時に、唇を閉じないで食べる、くちゃくちゃ音をさせて食べる
- ゴックンと飲み込むときに、舌の先が前歯の裏側に当たり、押し付けて飲み込む
- ほうれい線や頬のたるみが気になる
- 最近、口元が老けてきたように感じる。
- 顔が左右不均等で、ゆがんでいる
- 活舌が悪い(舌の位置が低位で発音がキチンとできていない)
- 食事をしている時にむせるようになった。
- 食べ物が飲み込みにくくなった。
- 口から食べ物をこぼしてしまうことが多くなった。
- タオル
- 手鏡(なるべく大きめのものの方が、お口の中を確認しやすいです。)
- 木製のスティック(アイスの棒などでも大丈夫です。)
- ストロー(細めのものがトレーニングしやすいです。)
- スプレー(普通の霧吹きで大丈夫です。ノズルを調整して水の出方を直線にできるものを選んでください。)
- 口がいつも開いている
- 何となく疲れやすい、だるい、やる気が起きない
- 手軽に、いつでもどこでも出来る健康法が知りたい
- アレルギー性疾患(花粉症、喘息、アトピー性皮膚炎など)で困っている
- 下顎肢が成長する
- 下顎角が直角化する
- 上顎が前方回転する
- 顎骨が熱くなる
- 頭蓋骨が調整される
- 蝶形骨も調整される
- 歯牙が正常に生える
- 下顎頭が正常に成長する
- 足を肩幅に開いて床に立ちます。
可能な限りはだしになって、足の指に力を入れ、しっかりと床を掴むような感じで立ちましょう。 - 前から3.4.5番の上下の歯で挟むような感じでタオルを噛み、口を閉じてタオルを軽く引っ張ります。コツを掴めれば力が入るようになるので、最初はアゴや歯に痛みのない程度の力で引っ張ります。
- 全力で、目・唇・舌と顔の全部の筋肉を使って力一杯ギューッと唇を閉じます。
1回5秒を、左右5~10回ずつ行います。
口腔周囲筋肉トレーニング(MFT)とは?
「口腔筋機能療法」とは、舌や唇、頬など、お口の周りの筋肉を強化して、正しく機能させるためのトレーニングです。
このトレーニングは、一般的には小児矯正の分野で用いられることが多く、歯並びを悪化させている原因となっている舌の癖や、口呼吸などの習慣を改善する目的で行われます。
当院では、そのような舌の癖や習慣がついてしまっているお子様はもちろん、年齢によるお口周りの筋肉の衰えで摂食機能障害が懸念される高齢者の方にも、老化予防として積極的におススメしております。
このような方々におススメしております。
お子様の場合
最近では、インスタント食品や加工食品など、柔らかくて食べやすい食べ物の普及により、食べ物をあまり噛まないで、すぐに飲み込んでしまう方が多くなってきました。
特にお子様の場合、小さなころから「噛む」「引きちぎる」という訓練をせずに育ってしまうと、顎の発育が不十分になって不正咬合を引き起こしたり、筋肉がしっかりと発達せずに口呼吸となってしまう傾向が強く、歯並びだけではなく、全身の健康にまで影響を及ぼしてしまう危険性があります。
症状によっては、お口周りの筋肉を強化して正常な機能を取り戻すことで、歯並びが改善したり、喘息が治ったりすることもあるぐらいですから、いかに大切なことかがお分かりいただけるかと思います。
当院では、不正咬合でご相談に来られたお子様には、矯正治療だけではなく、このトレーニングも同時に行うことがほとんどです。
成人の方の場合
頬や口元など、お顔のたるみは年齢とともに気になってきますよね。これは、顔の表情をつくる表情筋の衰えが最も大きな原因と考えられています。
舌や唇、頬やあごの筋肉を使わないとお口の周りの筋肉が衰えてリフトアップできなくなり、たるみが生じてしまうのです。
良く噛んで食べることももちろんですが、トレーニングで筋肉を鍛えることでより高いアンチエイジング効果を期待することができます。
高齢の方の場合
食べものや飲みものを飲み込む動作のことを「嚥下(えんげ)」と言います。
高齢になると、この嚥下のために必要な筋肉が衰え、機能が低下してしまうために、むせてしまったり、食べものや飲みものが飲み込めなかったり、食べこぼしたりすることが多くなる傾向があります。
また、嚥下機能が低下すると、誤って気管に入ってしまった食べものや飲みものを押し戻すことができず、食べものや唾液と一緒に細菌が肺に入り込み、炎症を起こしてしまう「誤嚥性肺炎」にかかりやすくなってしまいます。
肺炎は、現在日本人の死亡原因第4位という高い割合を占めている病気。さらに、入院を要した高齢患者の肺炎の種類を調べたデータでは、80歳代の約80%、90歳以上では95%以上が誤嚥性肺炎とも報告されています。
より健康で長生きするためにも、しっかりと噛んで食事をすること、お口の周りの筋肉を鍛えることは、とても大切なことなんです。
トレーニングの流れ
トレーニングは、基本的にご自宅で行っていただくものが主体となるため、まだ小さなお子様の場合や高齢の方の場合、ご家族の協力が不可欠です。
継続して行っていただくことがとても大切ですので、時間を決めて一緒にトレーニングをしてあげるとよいでしょう。
STEP1、診断
まず、舌や口唇、歯などにどんな癖があるのか、どの部分の筋肉が弱いのかなど、現在の状態を検査いたします。
STEP2、医院にてトレーニングの練習
状態に合わせて作成したトレーニングメニューを一緒に行い、トレーニングの練習をしてみます。
だいたい月に1回程度ご来院いただき、20~30分チェックとトレーニングをいたします。
STEP3、ご自宅でのトレーニング
練習したトレーニングメニューをご自宅で行なっていただきます。
小さなお子様の場合はお母さまも一緒に、楽しみながら行うようにしましょう。
STEP4、改善具合をチェック
ご来院時にトレーニングの効果や癖の改善具合をチェックします。
改善されていた場合は次のステップに進み、新しいトレーニングメニューの練習をします。
STEP5、ご自宅でのトレーニング
同じように、新しいトレーニングをご自宅で行なっていただきます。
STEP4、5を繰り返し、癖や習慣の改善がされるまで行います
トレーニング方法(一例)
用意するもの
1、舌の先の正しい位置を覚える。(スポットポジション)
何もしていない普段のリラックスしている時や、食べものを飲み込む時に、舌の先が触れる正しい位置を覚えます。
その位置は、上の前歯の後ろにあるプクッとしたふくらみの部分で、このレッスンでは「スポット」と呼びます。
1-1 鏡でスポットの位置を確認しながら、木製のスティックでスポットを触ります。
1-2 次に、スティックを離し、今度は舌の先でスポットを触ってみます。この時、舌の先を丸めないように注意してください。
上記を繰り返し練習し、まずは正しい舌の先の位置をしっかりと覚えましょう。
2、舌を上に持ち上げる力を強くする(ポッピング)
2-1 舌全体を上あごに吸い付けます。この時、舌の先はスポットにつけるようにします。
2-2 舌が完全に吸いあがってから舌を下におろし、「ポン」と音をだしましょう。うまく音が出せるまで練習をしてみてください。
3、噛む力を強くする(バイト)
噛む時の筋肉が緊張する動きを手で確認して覚えます。
3-1 まず、「咬筋」を確認します。両手を頬のえらの部分において、奥歯をギュッと噛みしめてみましょう。この時も、舌の先はスポットにつけるようにします。
3-2 次に「側頭筋前腹」を確認します。今度は、こめかみの部分に両手を当て、同じように噛んでみます。
3-3 続けて「側頭筋後腹」を確認します。耳の上の部分に手を当てて、同じように嚙みしめます。
それぞれの場所で、筋肉が緊張して固くなったのが解りましたでしょうか?お子様の場合は特に、咬筋をしっかりと発育させることが重要です。
左右の筋肉の動きが違う場合や、筋肉があまり動いていない場合には筋肉がしっかりと発達していない可能性がありますので、食事の際にも意識して、両側の歯を均等に使ってしっかりと噛んで食べるように気を付けましょう。
食材の切り方や調理法を工夫することで、噛む回数を多くさせることも可能です。
4、正しい飲み込み方を覚える(スラープスワロー)
舌を上に付けた状態で水を飲み込む練習をします。
4-1 舌の先をスポットにつけて上あごに吸い上げた状態で、上の糸切り歯の後ろの歯でストローを噛みます。
4-2 お口の横の方からスプレーで水を吹き入れ、吸い込んで飲み込みます。この時に奥歯は噛んでいる状態で、また唇は開いている状態で吸い込むようにします。
通常は、食べものや飲みものを飲み込む時は唇は閉じていますが、この練習では、飲み込む時の舌の状態をチェックするため、唇が開いた状態で鏡を確認しながら行います。
5、舌をいつも上あごにつけて置く(ポスチャー)
5-1 上記「4」と同じようにストローを噛み、そのまま唇を軽く閉じます。
5-1 その状態で5分程度、テレビを見たり本を読んだりしながらリラックスします。
常に舌が上あごにくっついている状態にする訓練ですので、5分以上できる方は時間を長めに設定してみましょう。
6、タオル引きちぎり
口唇と舌でタオルをはさんで口にくわえ、全身の力と顔全体の表情筋をギューッと縮めてタオルを引っ張ります。
→タオル引きちぎりトレーニングについて上記、「1」から「6」までの練習を毎日、2週間続けて行います。
うまくできるようになったら、さらに次のステージに進むことができます。担当の歯科医師に確認してもらいながら、頑張ってトレーニングしてみましょう!
気軽にできる「あいうべ体操」
あいうべ体操とは、口呼吸を鼻呼吸に改善していく口の体操のことで、福岡にある「みらいクリニック」の院長、今井一彰先生が開発した体操です。
簡単にできて効果もあるという事で、数々のメディアにも取り上げられました。
こういう方におススメです
「あいうべ体操」のやりかた
当院では、あー・にー・よー・べー・体操にアレンジしております。
より舌が上に挙がりやすくなります。
タオルを使った「引きちぎりトレーニング」
前歯で引きちぎりをすることは、舌や表情筋だけではなく全身の筋肉を使うことですが、例外的に咬筋と側頭筋の2つの大きな筋肉は、少ししか使わないで休んでいます。
引きちぎりの時にこの2つの筋肉は休んでいることで、次のような効果が期待できます。